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【なぜできる?】スクールカーストが作られる原因は?【なぜ起こる?】

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どうしてスクールカーストって起きるんだろう?

考えてみれば、スクールカーストってなぜ起こるのか不思議ですよね。

ほとんどの人に心当たりがあるのも、何か学校特有の理由があるのかもしれません。

この記事ではスクールカーストが起こる原因について、どこよりも詳しく解説しています。

スクールカーストの原因について知れば、対策を考えられるかもしれません。

スクールカーストとは?

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スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。

小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。

人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。

では、なぜスクールカーストのような現象が起こるのでしょうか。

原因①きちんとした基準がないから

スクールカーストの原因の1つ目は、きちんとした基準がないことです。

業績や年齢が関係ない

学校では、業績も年齢も関係なく順位が決定します。

会社では業績や年功序列で、人間の上下関係が決まります。

しかし、同学年の生徒の順位は業績や年齢で決まることはありません。

「勉強」が業績になりそうですが、最近の学校では勉強をあまり重視しなくなりました。

学校以外の組織では、業績や年齢によってゆるやかな階層ができます。

しかし、同学年で業績の関係ない学校のクラスでは、他の基準によって、上下関係ができることになります。

勉強がスクールカーストの基準になっていない

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勉強ができるかどうかはスクールカーストが上位であるかどうか、にあまり影響を与えません。

昔の学校は学業の競争によって、生徒が自分の立ち位置を確認していました。

しかし、現在は生徒同士の「競争・比較」を積極的に行うことはなくなってきています。

誰もが「競争は良くない!みんな平等!」といった内容の言葉を聞いたことがあることでしょう。

現在の学校では、生徒が自分の立ち位置を確認するのに、「学業成績」を重視しなくなっているのです。

自分の立ち位置(アイデンティティ)の確保に困った生徒が、いろいろな基準で順位をつけたがるようになります。

参考:スクールカーストと勉強や学歴との関係は?【あまり関係ない!】

ここでは、「成績による競争」が良いかどうかについては議論しません。学業成績による生徒の競争を肯定しているわけではありません。

学校で「生きる力」が育成されている?

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最近の学校では「生きる力」の育成に力を注いでいます。

「生きる力」ってなんだかふわふわしているなぁ。

文部科学省は、平成29年頃から「生きる力」の育成に力を入れています。

ここでは深く扱いませんが、「学業」の他にも「人間力」「問題解決能力」などの育成に力を入れようとしているのが伺えます。

学校全体として、「勉強よりも大切なものがある」というメッセージを生徒が受け取っていてもおかしくありません。

多様化する現代において、学業という指標がないため、生徒は自分たちの価値観によって「イケてる生徒像」を作っていくことになります。

「勉強だけじゃない」というのも大事ですが、それによってスクールカーストが発生しているとも言えますね。

参考:【現在は?】スクールカーストの現状はどのようになっているのか?

  • 会社の業績のような基準がない
  • 勉強は軽視されるようになってきた
  • 文科省も勉強以外の価値観を重視している

原因②閉じられた空間だから

スクールカーストの原因の2つ目は、学校が「閉じられた空間」であることです。

学校は小学校6年間、中学校3年間、ほとんど同じ人と同じ空間で過ごすことになります。

社会人になると、

  • 異動
  • 転勤
  • 転職
  • 新入社員の入社

など、流動的に人間は動いていきます。それに伴い、人間関係も変わっていきます。

しかし、学校ではほとんど人間の入れ替えがありません。人間が固定されていることがスクールカーストを作る大きな原因になっています。

人が変わらないから地位が固定されていく

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人が移動しないので、人間関係はだんだんと時間をかけて固定されていきます。

人間関係が固定されていればいるほど、スクールカーストが多くなる、といった研究結果もあるほどです。

人間関係が固定されているということは、「逃げられない」ことを表しています。

閉鎖的な集団においては、一度仲間はずれにされると、ずっとその関係が続きます。

仲間はずれにされることを恐れる同調圧力が発生するのは当然です。

朝から夕方まで同じメンバーで同じ空間に入れられるのが、数年続く環境は人生で学校だけです。

よって、スクールカーストは学校特有の現象であると言えるのです。

参考:【なぜ従う?】スクールカーストの同調圧力は回避できない理由とは?

クラス替えを行なっても変わらない

固定化された人間関係はクラス替えでも改善されません。

クラス替えがあれば、人間関係は変わるのでは?

情報が出回るから、ほとんど地位は変わらないんだ!

クラスが変わっても中学校に上がっても地位が変わる生徒はほとんどいません。

スクールカーストが上位の生徒の情報は回っているので、だいたいの生徒の地位が変化することはありません。

また、スクールカーストが下位であると自覚している人間は、いつしか自分の性格を「控えめ」と捉える傾向があります。

クラスが変わっても、消極的な生徒が積極的に発言・行動することはほとんどありません。

  • 閉鎖的な空間は人間関係を固定化させる
  • 閉じ込められた生徒は、その空間から逃げられない
  • 上下関係も固定化していき、スクールカーストとなる

原因③強制的に交流させられるから

スクールカーストの原因の3つ目が、強制的に交流させられる瞬間があるから、です。

体育祭や文化祭では、普段めったに接することのない人とも、強制的に共同生活を強いられます。

普段接しない人と交流するのは、良いことである反面、「自分のグループ」と「他者のグループ」を強く意識させられます。

グループごとに交流することは、スクールカーストの原因になります。

スクールカーストはグループごとに構成される

スクールカーストはグループ間で起きる特徴があります。

小学校までは、「個人」と「個人」でスクールカーストが起きることが多いですが、中学校からはグループ同士のスクールカーストが起きます。

参考:【学校種別】スクールカーストが多いのは小中高のうちどれ?

価値観が同じ人同士で、グループを作り、平常時はグループの中で特に問題もなく、平和に時が流れます。

流行を追いかけるグループは流行を、オタク文化のグループはオタク活動を、それぞれ楽しんでいます。

しかし、他グループと接するときに、スクールカーストを意識しやくすなります。

他グループと接触するときにカーストを意識しやすい

クラスの複数の人間が交わるときにグループ間の違いが生徒の中で、明確に現れます。

例えば、文化祭の時には、色々な人が協力して準備にあたります。

すると上位のグループは、下位のグループに理不尽で攻撃的な言葉を浴びせます。下位のグループからの反撃は当然ありません。

私も校外学習の時、カースト上位の人と班になって、肩身が狭かった思い出があります!

以下のような場合は、スクールカーストを意識しやすいです。

  • 体育祭
  • 文化祭
  • 校外学習
  • 修学旅行
  • ホームルーム
  • 授業中のグループ同士での交流

行事などの際に、グループ間の差を、クラスみんなが認識していくことになります。

クラスのメンバーは変わらないので、何度も同じコミュニケーションが繰り返された結果、スクールカーストも固定化されていきます。

スクールカーストはグループ間で起こる現象。普段はグループで生活しているため、問題ない。行事などで集団行動を強いられるとグループ間の差が徐々に生徒の中で認識され始め、やがて固定化していく。

スクールカーストの原因④教員の権力が弱まったから

スクールカーストの原因の4つ目が「教員の権力の弱体化」です。

教師の生徒に与えられる影響力が、昔に比べて、減少しています。

教師の力が低下している理由

教師の力は昔に比べて、弱くなっています。

最近、体罰や生徒へのセクハラがニュースで取り上げられるようになり、以前よりも教員の社会的信用は高くありません。

また、昔に比べて勉強の価値も減少しているため、教師の価値も減少します。

もはや、「教師」というだけで尊敬される時代ではなくなっていると言えます。

教師の力が強ければ、スクールカーストは起こらない

教師の力が強ければ、スクールカーストは起こりません。

クラス内で理不尽なことが行われていたとしても、教師が厳格な態度で注意させることができました。

例え、嫌われている教師であったも、教師と対立するためにクラスの生徒は一致団結するため、生徒同士のカーストも起きにくいです。

しかし、最近の教師が厳格な態度をとっても、生徒に言うことをきかせられなくなっています。

最近の教師は、クラス全位で協力しなければならないほど、権力を持っていません。

むしろ、教師もスクールカースト上位の生徒と交流し、スクールカーストを固定している場合もあります。

参考:スクールカーストと教師の関係は?【相談できる?】

  • 教師の力が弱まっている
  • クラスで教師が権力を持たなくなった
  • クラスで協力を促せるほどの力の強い教師はいなくなった

原因⑤都市部の学校だから

スクールカーストの原因の5つ目が都市部の学校であることです。

都市部であれば、スクールカーストが必ずあるというわけではありませんが、都市部はスクールカーストが成立する要因がいくつか存在しています。

人数がいないとカーストは成立しない

スクールカーストはある程度の人数がいなければ成立しません。

スクールカーストは複数のグループ間で行われるからです。

クラスの人数が10人の場合、クラスの人数が40人の場合と比べてスクールカーストは存在しにくいことになります。

しかし、逆に学校の生徒の数が膨大になると、人気の生徒の噂が広まらなかったり、クラス替えでメンバーがほとんど入れ替わったりすると、スクールカーストは存在しにくくなります。

スクールカーストは、閉じられた空間で起きやすいからだね!

人数が多ければ多いほど、起こるわけでもないんだよね!

都市部以外の学校は地域の価値観が根付いている

地方では、学校と地域がうまく連携している場合があります。

学校と地域が密接に関わっている場合、生徒の人間関係は学校の中だけで固定されません。

特に、農村や漁村などの価値観が色濃く残るところでは、学校の価値観も村の価値観と同じになりやすいです。

スクールカーストが起きやすい1番の原因は、なんといっても「閉じられた空間」です。地域が密接に関わることで、生徒の価値観や人間関係が閉じられていなければ、スクールカーストは起きにくくなります。

逆に言えば、地域が閉じられた空間を作っていて、逃げられない場合は、地方の方がスクールカーストが多くなるんじゃないの?

その通り!だからスクールカーストの原因っていっても、単純には考えられないんだよね!

  • スクールカーストは一定以上の人数が必要
  • そのため都市部で起こりやすい問題
  • 地域では、地域の価値観が学校に根付いている

原因から考えられるスクールカーストの解決策

スクールカーストの解決策の1つは、スクールカーストの原因となる状況を防ぐことです。

なんとなくスクールカーストの原因はわかってきたけれど、じゃあ具体的に何をしていけばスクールカーストは解決するの?

スクールカーストの原因の中から、自分に変えられそうなところを探して、行動していくしかないかなぁ。

スクールカーストの原因は以下の通りです。

  • きちんとした基準がない
  • 閉じられた空間
  • 強制的な交流
  • 教員の権力の弱体化
  • 都市部である

つまり、それぞれの原因に対処するなら以下のような方法になります。

原因対策
きちんとした基準がない生徒それぞれのアイデンティティを確保する
閉じられた空間である積極的に移動教室や地域との交流を図る
グループ間の強制的な交流があるあまり固定的なグループにならないようにする
教師の権力が弱体化している教師の権力を上昇させる
都市部の学校で発生するクラスの人数を減らす

生徒が自力で解決できそうな方法がないんだけど・・・。

それがスクールカースト問題の厄介なところなんだ!

スクールカーストで悩む生徒側から見た時に自力で解決できる内容はほとんどありません。

1つ対処できるとすれば「閉じられた空間」という原因でしょう。

自分で他のコミュニティを持ったり、学習塾に行って学業という指標がある場所に積極的に参加したりすることで、解決の糸口になることもあります。

また「気にしない」「大人になったらどうせ関係ない」など、割り切る方法もあります。

参考:スクールカーストを気にする理由と気にしなくてもいい理由とは?

参考:【対象別】スクールカーストで悩んでいる人の解決策や対策を紹介

  • スクールカーストの原因から解決策は考えられる
  • 生徒ができることは逃げること

まとめ

まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。

スクールカーストの原因5選
  1. 現在は「学業」などの生徒の位置を測る指標がない
  2. 閉じられた空間で逃げにくいから人間関係が固定する
  3. 行事などで閉じたグループ間での交流を強いられる
  4. 教員の権力の弱体化により、生徒同士の繋がりの方が大事になる
  5. 都市部など一定の条件を満たすところで起こりやすい

スクールカーストの原因は、研究が進むにつれてだんだんと解明されていっています。

特に①指標がない②閉じられた空間を原因とする研究者は多いです。

みなさんもぜひ周りを見渡したり、昔を思い出したりして、当てはまっているか考えてみましょう!

スクールカーストも原因が分かれば対処法もわかってきます。

ぜひ、何度も読んで自分の行動を変えてみてください!