知識 PR

スクールカーストと教師の関係は?【相談できる?】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

教師ってスクールカーストをどう思ってるの?

教師はスクールカーストをどのように思っているか気になりますよね。

クラスの中で、一番権力を持っている教師がスクールカーストに対して、どのような感情を抱いているのでしょうか。

「教師によって違う」といえば、その通りですが、グラフや私の実体験をもとに解説していきます。

この記事では、教育学部・教育学研究科卒の教員が、スクールカーストと教師の関係について解説していきます。

スクールカーストとは?

schoolcaste

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。

小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。

人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。

教師から見るカースト上位の特徴

教師はスクールカースト上位をどのように評価しているのでしょうか。

教師がカースト上位に思っていることを以下の3つに分けて解説していきます。

  1. 自己主張できる
  2. 教師への対応がうまい
  3. 扱いに困る時がある

1つずつ解説していきます。

特徴1:自己主張できる

教師はカースト上位を「自己主張できる生徒」と感じています。

これはコミュニケーション能力が高いカースト上位の特徴と一致しています。

参考:スクールカースト上位の人の特徴は?

「それはおかしい」「自分はこう思う」というように自己主張できる人間は、行事でも活躍できます。

自己主張できる生徒にクラスの意見は流されていくので、全体を巻き込む力があると思わされます。

特に業務の多い教師はクラスを円滑に勧めてくれるだけでも、カースト上位を頼もしく感じています。

職員室でも「あいつは将来大成するだろうなぁ」とカースト上位を褒めるシーンはいくらでもあります。

特徴2:教師への対応がうまい

教師はカースト上位に対して「教師への対応がうまい」と感じています。

例えば、校則を守らない時でも、カースト上位は教師への言い訳がうまいです。

「昨日まではちゃんとしていた」や「先生、お願い!」といった非論理的な謎の言い訳をしてきます。

教師側も呆れ笑いながら、「次はないぞ!」と見逃すシーンは多いです。

今、考えてみれば確かに言い訳にもなってないですね

隠す気もない潔さに圧倒されるときがなぜかあるよ・・・。

特徴3:扱いに困る時がある

教師はカースト上位の扱いに困る時もあります。

カースト上位はクラスを変える力を持っています。

カースト上位の生徒が何かの行事を「意味がないからやらない」と判断すると、その行事をする生徒は上位に逆らっているように見えます。

つまり、カースト上位の生徒になんとかやる気を出してもらわないと困ります。

よって、教師はカースト上位がやる気になる言葉をその他の生徒よりも何倍も工夫して、考える必要があるのです。

参考:【なぜ従う?】スクールカーストの同調圧力は回避できない理由とは?

教師から見るカースト下位の特徴

教師はスクールカースト下位をどのように評価しているのでしょうか。

教師がカースト下位に思っていることを以下の3つに分けて解説していきます。

  1. やる気がない
  2. 楽をしている
  3. コミュニケーション能力がない

1つずつ解説していきます。

特徴1:やる気がない

教師はカースト下位の生徒を「やる気がない生徒」と感じることが多いです。

カースト下位に含まれる生徒の特徴としては、「特徴がない」というのが挙げられます。

参考:スクールカーストで最下位・最底辺とされている人の特徴は?

全ての人間には特徴がありますが、この場合、「特徴がないと思われている」という意味で使っています。

何の特徴もなく、自己主張もしないため、教師はカースト下位の生徒に対して、「やる気がない生徒」と認識することが多いです。

実は教師からすれば、スクールカーストによって、下位の生徒が消極的なのか、元々消極的なのか判断しにくいところがあります。

カースト上位からの圧力で消極的になってしまいます、と生徒が言ってくれることもありません。

場合によっては、教師がカースト下位に対して、「やる気を見せろ」と思っていることも多々あるでしょう。

特徴2:楽をしている

教師はカースト下位の生徒に対して「楽をしている」と思うこともあります。

基本的にクラスの行事を決めるときには、カースト上位の発言によって進行していきます。

発言をカースト上位に任せて、カースト下位は成り行きに任せている分、「楽している」と感じていることも多いです。

特徴3:コミュニケーション能力がない

教師はカースト下位にはコミュニケーション能力が足りないと感じています。

教師側から話を聞いても、感情を表したり、言いたいことを言わなかったりする生徒を見ると「コミュニケーションがとれない生徒」と判断します。

さらに「あいつ、やっていけるのか?」と勝手に将来を心配することもあります。

そもそも教員になるような人はカースト上位だった人が多いというのもあります。

教師から見たスクールカーストと生徒

ここからは教師から見たスクールカーストについて解説していきます。

利用できる

教師はスクールカーストを「利用できる」ものと捉えています。

カースト上位をうまく利用すれば、クラスをより良い雰囲気に持っていけると感じています。

なぜなら教師からしてもカースト上位がクラス運営してくれる方が楽だからです。

仮にカースト上位の意見を置いておき、カースト下位の生徒の意見を頑張って拾おうと努力するとします。

しかし、カースト下位は上位に逆らわないので、労力と成果が釣り合いません。

教師は「カースト上位」が決めていると、知っていても円滑な進行のためにスクールカーストを利用するのです。

カーストは能力によってできている

一部の教師からはスクールカーストの順位は生徒の能力の差によってできていると思っています。

コミュニケーション能力が高い生徒や部活動をがんばっている生徒ほど、カースト上位に来ています。

参考:スクールカーストの地位は何で決まる?【9割がこれ!】

よって、カーストの順位を「生徒の能力の順位」と思い、「努力で順位を上げられる」と思い込んでいます。

教師がカースト上位を誉めて、下位に努力を促す構図はさらにスクールカーストを固定化させる要因にもなります。

生徒から見るスクールカーストと教師

では、生徒はスクールカーストと教師の関係をどのように思っているのでしょうか。

教師はカースト上位にこびを売っている

生徒は教師がカースト上位に媚を売っているように見えています。

カースト上位の意見を無視するとクラスが動かなくなることを、生徒は知っています。

そのため、教師が露骨にカースト上位を優遇したり、暖かい声をかけたりするのを「ひいき」と捉える傾向にあります。

カースト上位に教師がガツンと言わないから、カースト上位をますますつけあがるとも思っています。

生徒は教師がカースト上位に強く出られないところを見て、「教師ですら媚を売っている」と感じています。

教師に力がないと無視される

生徒からすれば教師もスクールカーストの中に入っています

序列はカースト上位と中位の間です。

なぜならカースト上位の生徒に強く物を言えない教師はカース上位に無視されるからです。

教師よりもクラスの生徒と長い時間を過ごす生徒にとって、教師よりもカースト上位の方が権力が上に見えています。

生徒からすれば、力のない教師などいないも同然です。

教師にスクールカーストを相談するのはありか?

実際、教師にスクールカーストについて相談するのはどうなの?

その教員がどのような人かによって対応は変わるよ

スクールカーストで悩んでいることを教師に相談するべきか解説します。

結論から言うと、「教師による」となります。

教師が信頼できない場合はやめる

この記事にもあるようにスクールカーストについて教師が深く問題意識を持っている場合は少ないです。

特に表面的なものの見方しかできない教師に相談するのはやめましょう。

「君にも原因がある」とか「世の中ってそういうもの」「言い訳じゃないか?」などと言われ、謎に自己肯定感が消耗するだけになります。

あなたがその教師に信頼を置いていない場合は、やめましょう。

教師が信頼できる場合はとりあえず言ってみる

教師が信頼できる場合は、とりあえず相談してみましょう。

特に力がない教師でも、

  • 他の教師に相談する
  • クラスの見方が変わる

など、一生懸命な教師は自分にできることをしてくれます。

もちろんすぐに解決することはありませんが、教師が「気づいていない」場合もあります。

信頼できる教師に相談して現状が悪くなることはあまりありません。

教師でも変えられない

スクールカーストは複雑で、変えることは優れた教師にも難しいです。

スクールカーストで苦しんでいることを相談して、意見は汲んでくれるものの、カーストが変わる期待はしない方がいいでしょう。

教師に相談して変わることよりも「気にしない」方が解決策としておすすめです。

スクールカーストは複雑で、変えようと思うと長期間かかります。その間にクラス替えや卒業してしまいます。

その労力を自分のために使って欲しいなと思います。

私も教員としてできるだけクラスを良くしていきたいですが、苦しんでいる人もすべきとは思いません。もっと自分の将来のことを考えて大丈夫です!

まとめ

まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。

スクールカーストと教師の関係
  1. 教師はカースト上位に優秀、カースト下位は凡人と考えることも多い
  2. 教師はスクールカーストをうまく認知できていない
  3. スクールカーストについて教師に相談するときは信頼できる人にする
  4. スクールカーストを解決するより自分に時間を使った方がいい

 スクールカーストが持っている独特の空気感は、誰にもどうにもできないところがあります。

スクールカーストについて考えるのは教師の仕事のため、教師に相談したら、あとは自分のことを考えて行動しましょう!