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なぜスクールカーストは部活動で決まるのか?

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部活とスクールカーストの関係は?

部活動とスクールカーストの関係はどのようになっているのでしょうか。

この記事では、教育学部・教育学研究科卒の教員である私が、部活動とスクールカーストの違いについて解説します。

部活とカーストの関係、部活がカーストに影響する理由など、気になる人は、ぜひお読みください。

スクールカーストとは?

schoolcaste

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。

小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。

人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。

部活動別スクールカーストの順位

所属している部活動でスクールカーストの順位が変わることはあります。

特に運動部がカーストの上位に来ることがあり、文化部はカーストの下位に来ることがあります。

部活動別のカーストの地位は以下の通りです。

部活動とカースト
トップサッカー、バスケットボール
上位テニス、野球、陸上、ラグビー、水泳、柔道、
中位バドミントン、ハンドボール、バレーボール、体操
下位文化部

上の表はスクールカーストの例です。

判断する材料は、以下の通りです。

  • 運動部は上位
  • 運動部の中でも大衆スポーツは上位
  • 部活動の中でも成果を出しているのは上位

どの学校でも同じカーストではないってことだね!

その通り!自分の学校の雰囲気によって考える必要があるよ!

なぜ部活動でカーストが決まるのか

なぜ部活動でカーストの序列が決まるのでしょうか。

ここでは、次の2つに絞って解説していきます。

  1. 男子の運動は重視される
  2. カーストは集団で生まれる。

1つずつ解説していきます。

理由1:男子の運動は重視される

スクールカーストにおいて、男子が運動できるかどうかは重要です。

男子と女子の昔からの感覚が根強い日本では、「男子は運動」「女子は裁縫」のような固定観念はまだ残っています。

社会でも男子の活躍が望まれている以上、学校でも同じことが起きるのは当然です。

つまり、男子限定で部活動はスクールカーストにおいて重要だということです。

じゃあ、女子のカーストは部活に関係ないの?

関係なくはないけど、男子の方がよっぽど重視されるのは間違いないね。

参考:スクールカーストは男子と女子で何が違うのか?

カーストは集団で生まれる

スクールカーストは集団で生まれます。

1軍と呼ばれるグループと2軍と呼ばれるグループで序列が生まれます。

つまり、1軍にふさわしい人間でなくても、1軍のグループと一緒にいれば1軍に入れるのです。

そのため、本来カーストで上位に行くような生徒ではなくても、サッカー部に入っているだけで上位に行くこともあります。

参考:【なぜできる?】スクールカーストが作られる原因は?

カーストへの部活の影響は大きい

本当に部活動でカーストに影響なんてあるの?

よし!グラフで確認してみよう!

部活動のカーストへの影響は大きいです。

ここでは、データとグラフを用いて、部活動のカーストへの影響がいかに大きいかを解説します。

部活動はカーストに影響を与える

部活動はカーストの序列に影響を与えます。

以下のグラフは、カースト上位の生徒にアンケートをとった結果になります。

ちなみにアンケート対象は男子です。

運動部の時点で、文化部よりカースト上位にいることがわかります。

さらに、運動部の中でも成果を出している生徒の方が、カースト上位にいることも読み取れます。

部活動は見た目に影響を与える

appearance

男子の部活動は「見た目」にも影響を与えます。

以下のグラフは部活と容姿の関係をまとめたものです。

「クラスに容姿」を褒められるか?」と尋ねられると、「運動部で成果あり」が一番容姿を褒められています。

つまり、運動できればできるほど、見た目が褒められる、ことを示しています。

「見た目」が上がればカーストの順位も必然的に上がります。

参考:スクールカーストにおいて「見た目」でどのくらい決まるのか?

どゆこと?運動できるとかっこよくなるの?

運動できると、かっこよく見える!ってことだろうね。

私も運動している時だけ、50倍よく見えると言われたことがあります。

ただし「運動していると痩せているからかっこよくみえる」という観点など、さまざまな要因が絡まっているのは前提です。

カーストの順位を上げるのに部活はおすすめか?

カーストを上げたいから、運動部に入るのはどう?

短期目線では正解、長期目線ではうーん、って感じかな。

スクールカーストを上げたくて、部活動を選ぼうとしている人も多いと思います。

確かに、カースト上位の部活動に所属しているだけで、クラスのカーストは上がります。

そのため、短期的な解決策としては、おすすめできます。

しかし、長期的に見た場合、スクールカースト問題を解決するための部活選びは以下の2点の観点からおすすめできません。

  • 結局部活が苦しい
  • 後に何も残らない

それぞれ解説します。

結局部活が苦しい

カースト上位にいける部活を選んでも、結局部活動がしんどい、という問題があります。

カースト下位で送る学校生活の苦しみが、部活動の苦しみに変わるだけです。

別の苦しさですが、学校生活が楽しくないことに変わりはありません。

運動が好きであったり、とにかく環境を変えたりしたい人にはおすすめの方法です。

しかし、カーストは部活以外で決まる要素もあるため、絶対的におすすめの方法とは言えません。

参考:スクールカーストの地位は何で決まる?【9割がこれ!】

後に何も残らない

カースト下位を抜けるために、部活動を選んでも卒業後に何も残らない可能性があります。

成果を残せない場合は、多くの時間を失うだけで終わることもあり得ます。

なぜなら、部活選びでカーストの順位が多少上がっても、自分が成長できたわけではないからです。

好きでもない部活動を頑張っている時間を失ってまで、クラスのカーストを上げるメリットがあるかどうかは疑問です。

参考:【上へ行くには?】スクールカーストで上位になる方法を解説

とてもカーストで苦しんでいて、とにかく現状を変えたい人にはおすすめです。

まとめ

まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。

スクールカーストと部活の関係
  1. 部活とカーストの関係は大きい
  2. 男子に限定される
  3. 部活ができれば見た目もよく見える
  4. カーストのための部活選びは短期的では正解、長期は少し待った方がいい

 スクールカーストを解決するのに大事なのは、カースト下位を抜けるための努力をカースト以外でも使えるようになることです。

スクールカーストは結局、学校を卒業すればほとんど関係なくなります。

学校外の人生の方が長いのですから、スクールカーストのためだけに生きるのはお勧めできません。

ぜひ、他の記事も参考にしてみてください。