小学校からスクールカーストってあるのかな?
小学校でもスクールカーストは存在するのでしょうか。
結論から言えば、あります。
しかし、小学校のスクールカーストは、一般的に知られているものと少し特徴が異なります。
この記事では、教育学部・教育学研究科卒の現役教員が、小学校のスクールカーストの特徴について解説します。
※お子さん・ご自身の学校のしんどさへの対処は、スクールカーストの解決策まとめ に1本でまとめてあります。
小学校でカーストが始まる時期
言葉の意味や定義そのものは スクールカーストとは?意味・定義・原因を現役教員が解説 でまとめています。ここでは小学校で起きていることに絞って書きます。

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
スクールカーストは小学校高学年から始まる
スクールカーストは小学校高学年から徐々にあらわれ始めます。
しかし、小学校低学年もスクールカーストに似た「いじり」や「攻撃」みたいなものは存在します。
小学校低学年と高学年で何が異なるのでしょうか。
小学校低学年では見られない

小学校低学年では、スクールカーストはあまり見られません。
でも実際に攻撃されたりする人はいますよね?
小学校ではあくまで嫌われている人が攻撃されるんだ!
小学校低学年でもスクールカーストのようなものは見られます。
しかし、一般的なスクールカーストとは異なり、「人気者が上位」「嫌われ者が下位」というシンプルな構造です。
人気者も「遊びを考えるのがうまい」「走るのが速い」などの単純な理由が多いです。
私も小学校のころはみんなでする遊びをよく考えていました。
好かれている人が上位で、嫌われている人が下位というシンプルな構造は、本来のスクールカーストと比較すると、全く異質なものであることがわかります。
小学校高学年から見られる
小学校でのスクールカーストは高学年頃から徐々にあらわれます。
例えば、以下のような場面です。
小学校高学年になって、急に男子が女子を差別するようになります。
「かわいい女子」は男子に持ち上げられ、「かわいくない女子」は男子から簡素な扱いを受けるようになります。
当然ですが、女子の中には「見た目が全て」と考える生徒が多いでしょう。
この場合、「かわいい女子は正義」という空気が女子の方で生まれることになるのです。
徐々にあらわれる「かわいい女子は上の人間」という空気が、クラス中に流れ、中学校へ引き継がれます。
低学年と何が違うの?
高学年から「集団」が「集団」を非難するようになるんだ
後述するように、スクールカーストの本質は「グループ間差別」です。
小学校高学年のころから、次第にグループ間差別がみられるようになります。
小学校のうちは、「徐々に」というだけで、少ないのは確かです。
小学校の低学年から原因は積み上がる
表に出るのは高学年からですが、教員の実感では、原因はもっと早くから積み上がっています。
小学1年生から2年生にかけて、もうカーストの構造の原因はできはじめるんですよ。ずっと同じ仲間集団にいると、小学校でもカーストは発生します。
カーストは、同じ構造が長時間続くことで、地位が固定されてしまう現象です。
だから、同じ顔ぶれ・同じ教室で過ごす時間が長いほど、早く・強く育ちます。高校でも発生するのは同じ理屈です。
参考:【なぜできる?】スクールカーストが作られる原因は?/アメリカとの比較で分かる「カーストは時間」の話
小学校の特徴は個人間でのカースト
小学校のスクールカーストの最大の特徴は、「個人間」で行われることです。
小学校と中学校のスクールカーストをまとめると、以下の表になります。
| 小学校 | 中学校 |
|---|---|
| 個人間カースト | グループ間カースト |
| 人気者、嫌われ者で決まる | なんとなくの空気感で決まる |
小学校のスクールカーストはあくまで「個人」が「個人」に対して、攻撃します。
しかし、中学校からのスクールカーストは「集団」が「集団」へ攻撃します。
例えば、人気者であるAさんが、嫌われ者のBさんに対して、「匂いが臭い」と発言し、嫌がらせをするようなものです。
中学校では「1軍」が「2軍」に対し、「2軍だから」という理由で嫌がらせをしたりします。
「個人」か「集団」かで大きく違います!
そもそも「カースト」という言葉は集団を想定しているため、小学校ではやはりスクールカーストとは呼べないでしょう。
見た目を意識し出すと生まれる

小学校でのスクールカーストは「見た目」から始まることが多いです。
なぜなら、子どもにとって人間の違いを示すのに見た目が一番わかりやすいからです。
見た目で人をグルーピングしていくと、徐々にスクールカーストへとつながっていきます。
参考:スクールカーストにおいて「見た目」でどのくらい決まるのか?
しかし、スクールカーストの違いは様々で、自己主張力によって決まることも多々あります。
カーストは中学校から本格的になる

スクールカーストは中学校から本格的に始まります。
スクールカーストを調査する研究は、徐々に増えてきています。
アンケート調査が多い中、スクールカーストが最も厳しかったのは「中学校」と答える人がほとんどです。
全体の8割から9割が「スクールカーストはあった」と回答しています。
私の記憶でも中学校が一番スクールカーストができていたと思います!
小学校の位置は中学でリセットされる
保護者の方がいちばん心配されるのはここだと思います。小学校で決まった位置は、中学に持ち越されるのか。
教員の実感では、持ち越されないことが多い。リセットされます。
ただし振れ幅は小さめです。1軍だった子が2軍に、2軍だった子が1軍に、はよくあります。1軍がいきなり3軍に、3軍が1軍に、は考えにくいです。
スクールカーストは構造的で固定化されたものなので、流動的になれば何度でもリセットされます。環境が変わるというのは、リセットされることを意味します。
これは裏を返せば、いまの位置がしんどくても、環境が変われば組み直されるということです。中学入学は、その最初の機会です。
もし中学の途中でしんどくなったら、環境を変える選択肢は他にもあります。通信制のN高等学校には固定クラスがなく、位置の固定そのものが起こりにくい仕組みです。
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まとめ|小学校のスクールカースト
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- 低学年では見られず、高学年から
- 小学校のカーストは個人間
- 見た目の違いからカーストができやすい
- 本格的に始まるのは中学校
小学校のスクールカーストはあまり見られません。
スクールカーストはグループ間の違いのため、個人の差で生まれる小学校のものとは区別しなければならないでしょう。
スクールカーストで悩んでいる人は、解決策をまとめたこちらの記事をどうぞ。





