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スクールカーストはコミュニケーション能力で決まるのか?

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スクールカーストって結局コミュ力ですよね?

確かにそれもあるけど、コミュニケーションといってもさまざまだよ?

「スクールカーストの上位って、結局コミュニケーション能力」と、よく耳にしますよね。

実際はどうなのでしょうか。

この記事では、スクールカーストとコミュニケーション能力について解説しています。

スクールカーストとは?

schoolcaste

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。

小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。

人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。

スクールカーストとコミュニケーション能力は関係あり

スクールカーストとコミュニケーション能力は関係があります。

コミュニケーション能力が高い生徒ほど、スクールカーストで上位に位置することが多いです。

クラスの生徒にツッコミを入れて、クラスの雰囲気をなごませたり、おとなしい子をいじったクラスを盛り上げたりしながら場の空気を支配していきます。

特には、クラスを引っ張ったり、時にはクラスの笑いをとったりと、教師も巻き込みながら、思った通りに空間を誘導できる生徒ほど、カーストで上位に位置しやすくなります。

スクールカーストにおけるコミュニケーション能力は社会で必要とされる能力とは別

よく勘違いされることですが、スクールカーストで上位になるために必要なコミュニケーション能力は社会で必要とされるものとは異なります。

社会で必要となるのは、

  • セールスする力
  • 上司を伺う力
  • 同僚の声を聞く力
  • 後輩の意見を聞く力

など、多岐に渡りますが、そのどれもが生産的である場合が多いです。

しかし、スクールカーストで上位になるためのコミュニケーション能力は、時に生産的とは程遠いものであったりします。

スクールカーストで重要になるコミュニケーション能力

スクールカーストで重要になるコミュニケーション能力は、以下の3つと言われています。

  1. 自己主張能力
  2. 共感力
  3. 同調力

1つずつ解説していきます。

森口朗『いじめの構造』より引用しています。

自己主張能力

自己主張能力とは、自分の意見をしっかりと主張できる能力のことです。

これは、良いことも悪いことも含みます。

良いことは、他の人のネガティブな言葉や正しくない言葉を否定して、正しい意見を出せるところです。

しかし、自己主張能力が高いということは、不平不満をそのまま話すという悪い面もあります。

「きもい」「うざい」など、自分の気持ちを素直に話してしまうのも、自己主張能力に含めます。

日本人の多くは空気を読むため、控えめな生徒が多いです。

そのような中で、プラスにしろマイナスにしろ、自分の意見を大きな声で表明できる生徒は、大きな力を持ちます。

他の生徒は、顔色をうかがうようになり、やがてクラス全体を代表する声として、クラスを支配していき、カースト上位として認識されていきます。

共感力

共感力とは、他人に対して思いやりをもち、他人のことを考えられる力を指します。

相手の気持ちを理解することができるため、グループを組みやすいです。

共感力があると、クラスの人が自分の気持ちをわかってもらえる人だと思うため、人気が高まります。

人気が高いと思われる生徒は、スクールカースト上位になりやすいです。

参考:スクールカーストの地位は何で決まる?【9割がこれ!】

全員、共感力だけあるカースト上位だったらいいのに!

その通りだね!でも、子どもに権力をうまく使えというのも難しいものだね。

同調力(巻き込む能力)

同調力とは、場の空気に応じてクラスの雰囲気を調整したりする力を指します。

時にはボケたり、時にはいじったりして、クラスの雰囲気をコントロールすることができます。

他の生徒からすれば、クラスの中心人物として、目に映ることでしょう。

同調力のある生徒は、グループを形成することもできます。

スクールカーストは1軍などのグループを形成することで生まれます。

参考:【なぜできる?】スクールカーストが作られる原因は?

他の生徒を巻き込み、空気感を支配するほどのコミュニケーション能力(=同調力)のある生徒は、カースト上位として認識されやすいです。

同調力を持った生徒は、時には教師を雰囲気に巻き込むこともできます。

参考:スクールカーストと教師の関係は?【相談できる?】

スクールカーストはコミュニケーション能力だけでは決まらない

スクールカーストの序列において、コミュニケーション能力は大きな意味を持ちます。

しかし、スクールカーストはコミュニケーション能力だけでは決まりません。

自己主張しすぎると下位にもなりやすい

自己主張しすぎるとスクールカースト上位にはいられない場合があります。

スクールカーストは、最も人気が高いと思われている生徒がカーストの上位になります。

自己主張能力は、カースト上位になるための能力ですが、あまりに自分勝手でグループを顧みない発言ばかりしてしまうと、嫌われる可能性があります。

俗に言う「あの子、最近、調子に乗ってない?」です。

スクールカーストの難しさは、「これがあれば1軍」のようにわかりやすい指標がないことにあります。

コミュニケーション能力が大事だからと言って、自己主張ばかりしていても、カースト上位になれるとは限らないのです。

カーストは他の要因によっても決まる

スクールカーストは他の要因によっても決まります。

いかにコミュニケーション能力が高くても、それだけでカースト上位になれるものではありません。

他にも、容姿や恋愛などさまざまな要因が重なって、カーストの1軍は作られていきます。

コミュニケーション能力だけでも、あいまいな基準ですが、コミュニケーション能力だけではないところがスクールカーストで上位にいくのが難しい理由です。

ほぼ、狙ってカースト上位には、なれないと思っておいた方がいいでしょう。

参考:【上へ行くには?】スクールカーストで上位になる方法を解説

カーストに明確な順位の根拠はない

スクールカーストの順位に明確な根拠はありません。

考えられるだけのすべての基準をクリアしても、スクールカースト上位になれるとは限りません。

カースト上位の真似をしても、上位になれるとは限りません。

また、Aクラスでカースト上位に位置していても、Bクラスでは、カースト1軍にはなれないといったことも普通に起こり得ます。

スクールカーストは、カースト上位になるのが難しく、そして、頑張ってなれたとしても、学生のうちだけ楽しさを味わえるだけの空虚なものです。

参考:卒業後にスクールカーストをどうでもいいと感じる理由3選

まとめ

まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。

スクールカーストはコミュニケーション能力で決まるのか
  1. スクールカーストとコミュニケーション能力は密接な関係がある
  2. スクールカーストにおいてのコミュニケーション能力は、「自己主張力」「共感力」「同調力」だと言われている。
  3. コミュニケーション能力も基準はあいまい
  4. スクールカースト自体の基準もあいまい