「スクールカウンセラーって意味ないんじゃないの?」——相談をすすめられた人ほど、この疑問を持ちます。
現役教員として正直に答えます。効果があるかどうかは、だいたい5分5分です。
ただし、これはカウンセラーの質の問題ではありません。この記事では、合う人・合わない人の違いと、意味のある使い方を解説します。
スクールカウンセラーは意味ない?教員の本音
教員として現場で見ていると、マッチする子はマッチするし、マッチしない子はマッチしません。
大事なのは、うまくいかなかったときに「カウンセラーがダメだった」と考えないことです。相性の問題であることがほとんどです。
| 合いやすい人 | 合いにくい人 |
| 話を聞いてもらうこと自体に価値を感じる | 1回で問題が解決すると期待している |
| 自分が変わるかもしれないと思っている | 心をさらけ出す気がない |
| まず受け止めてほしい | 具体的な助言だけがほしい |
合わない最大の理由は「期待値が高すぎる」こと
うまくいかない子にはある共通点があります。「あんまり言いたくなかったけど、みんなが勧めるから行ってみた」というパターンです。
この状態だと、最初から「どうせ解決しない」と構えているので、何を聞いても心がシャットアウトされたままになります。
カウンセラーが悪いのではなく、扉が閉じたまま部屋に入っているような状態です。
カウンセラー側にも当たり外れはある
正直に言うと、こちら側の問題もあります。「私はいろいろ勉強しているので分かりますよ」「私の頃はね」と、自分のフィールドに引き込みたがるカウンセラーもいます。
そういう相手だと「お前の話を聞きたいわけじゃない」と不満が残ります。それは正当な違和感です。
合わなかったら「自分には合わなかった」でいいんです。あなたの相談する力が足りないわけではありません。
そもそもカウンセラーの仕事は「解決」ではない
ここが誤解の中心です。カウンセラーの本来の役割は、まず相手を受け止めて認める(受容する)ことです。
「聞いてるだけじゃないか」と感じるかもしれませんが、受容こそが専門技術です。
逆に言えば、「明日から状況が変わる方法」を求めて行くと、ほぼ確実に期待外れになります。ここを最初に知っておくと、がっかりしなくて済みます。
意味のある使い方3つ
- 「整理する場所」として使う:しんどさを言葉にする作業を手伝ってもらう。正体が見えると次の一歩が決まります
- 「合わなければ次」と思って行く:1回で判断してよく、担任や保健室の先生など別の相談先に切り替えても問題ありません
- 親や先生に伝える前の練習に使う:話す順番を一緒に考えてもらうと、本番が楽になります
しんどさを整理したい人は、理由がわからないときの記事や行きたくない度診断も使ってみてください。
相談した内容は担任に伝わるのか
これが一番気になるところだと思います。結論から言うと、命や安全に関わる内容は共有されます。
カウンセラーには守秘義務がありますが、学校というチームで子どもを支える立場でもあるため、必要と判断されれば担任や学年に共有されます。
ただし、「これは先生に言わないでほしい」と最初に伝えれば、その希望は尊重されるのが普通です。
心配なら、相談の冒頭で「どこまで先生に伝わりますか?」と聞いてしまうのが一番確実です。これは失礼な質問ではありません。
カウンセラーだけが相談先ではない
スクールカウンセラーと並んで、スクールソーシャルワーカーという専門家もいます。
ざっくり言うと、カウンセラーは心のケア、ソーシャルワーカーは家庭や生活環境を含めた調整が専門です。家庭の事情が絡む場合は後者の方が力になります。
この2つは、教員から見てももっと知られていい制度です。
相談しても環境が変わらないときは
カウンセラーは心を支えてくれますが、教室の構造そのものは変えられません。
しんどさの原因が教室の人間関係にあるなら、環境を変える選択肢も並行して知っておいてください。通信制のN高等学校のように、固定クラスがない学校もあります。
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その前に、どんな学校なのかを知っておきたい人は N高等学校ってどんな学校? をどうぞ。
まとめ|意味がないのではなく、相性がある
- 効果は5分5分。カウンセラーの質より相性の問題
- 「1回で解決」を期待すると失望する。役割は受容と整理
- 合わなければ次の相談先へ。1回で見切ってよい
- 担任への共有が心配なら、冒頭で聞いてしまえばいい
相談して合わなかったとしても、「自分は動いた」という事実は残ります。それは無駄になりませんよ。
