なぜ高校になるとスクールカーストは減るの?
中学よりも高校の方がスクールカーストの数が減ったと思う人は多いはずです。
実際、ほとんどのスクールカーストの研究では、中学の方が高校よりもスクールカーストが多かったと、回答するものが多いです。
この記事では、なぜ高校のスクールカーストが減少するのかを解説します。
スクールカーストとは?

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
高校のスクールカーストが中学より少なくなる理由5選
高校のスクールカーストが中学よりも少なくなる理由は、学校の規模が中学より大きくなることが理由です。
なぜ学校の規模が大きくなると、スクールカーストが少なくなるのでしょうか。
学校の規模が大きくなる高校がスクールカーストを減少させる理由は以下の通りです。
- 高校は価値観が多種多様になる
- 高校はカースト上位がバラける
- 高校は所属コミュニティが増える
- 高校はコミュニティの規模が大きくなる
- 高校生は多少大人になる
1つずつ解説していきます。
理由1:高校は価値観が多種多様になる
高校では、生徒の価値観が多種多様になるためにスクールカーストは少なくなります。
スクールカーストの序列は、単純な価値観の優劣によって決まります。
例えば、
スクールカーストが上位の生徒は、以下のような特徴を持っていることが多いです。
- 見た目
- 自己主張力
- 恋愛しているかどうか
いわば、この程度の数の価値観しかないために、クラスの中で順位づけが行われることになります。
極端な話、40人の学級で皆が「将棋・スポーツ・なわとび・料理」など、別々の価値観を持っている場合、順位づけも起こらないためにスクールカーストも存在しません。
高校では様々な地域から生徒が登校し、人数も多くなるので価値観はかなり多くなります。
価値観がある程度増えた高校では、中学よりもスクールカーストが少なくなる傾向があります。
理由2:高校はカースト上位がバラける
高校では人数が多くなるためにカースト上位がバラけます。
3クラスほどの小さな学校であれば、カースト上位も少なく、クラス替えでも常に固定されたままです。
しかし、9クラス以上ある学校では、カースト上位も複数存在することになります。
1つのカーストが大きな力を持つのではなく、各カースト上位が力を持つために権力が分散しやすいです。
クラス替えによって、カースト上位同士が同じクラスになると、今までの権力構造も変化しやすくなります。
理由3:高校は所属コミュニティが増える
高校では、所属コミュニティが増えることによって、スクールカーストの影響力が弱まります。
スクールカーストが発生する理由は、1つの強力なコミュニティに長い間閉じ込められるためです。
高校では、部活動に同好会に所属できるコミュニティが増えます。
1つののコミュニティでうまくいかないときがあっても、別のコミュニティで心を安定させることができます。
所属コミュニティの多さによって、高校ではスクールカーストの発生が少なくなります。
理由4:高校はコミュニティの規模が大きくなる
高校では所属コミュニティの規模が大きくなるため、スクールカーストは発生しにくくなります。
例えば、学年の中で有名人がいたとしても、全てのクラスに知れ渡る有名人は、高校ではなかなか現れません。
仮に超絶人気のある有名人がいたとしても、全クラスに対して、権力を届かせることはできません。
さらに、高校ほどの巨大な組織となると、有名人は1人や2人にとどまりません。
結果、固定されたメンバーで権力が行き届くことがないままに、クラス替えが起こることになります。
私も高校1年から2年に上がるときには、全く別の人間と行動していました。
所属コミュニティの大きさは、そのままスクールカーストの発生のしにくさに関わってきます。
理由5:高校生は多少大人になる
高校でスクールカーストが少なくなる理由の1つとして、大人になる、というものがあります。
確かに人と人はどこかで比べてしまいますし、違いを意識することはあります。
自分の方が相手よりも優位だとか、意識して自我を保つこともあります。
しかし、それらを理由に相手を攻撃したり、無視したりする大人はそれほど多くありません。
高校生になると、精神年齢が上がり、知恵も知識もついてきます。
人間の違いを理由に攻撃してはいけない、ということを徐々に理解していくことになるのです。
参考:スクールカーストが「くだらない」と思われている理由3選
高校のスクールカーストと他の学校の種類の比較
高校のスクールカーストは他の学校種と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
高校のスクールカーストは中学校より少ない
高校のスクールカーストは中学校よりも少ない傾向にあります。
中学校の方が、スクールカーストが発生する条件を満たしている場合が多いからです。
特に、
- 長い間同じ空間にいさせられる
- メンバーがほぼ固定である
- 価値観が複数存在しない
という条件を中学校はほとんど満たしてしまっています。
スクールカーストは、中学校の方が高校より多くなる傾向にあると言えるでしょう。
大学のスクールカーストは高校より減る
大学のスクールカーストは高校よりも少ない傾向にあります。
大学の構造上、スクールカーストの発生条件が満たせていない場合が多いからです。
大学のスクールカーストが発生しにくい理由は、高校とほぼ同じです。
高校よりも大学の方が、よりスクールカーストが成立しない条件を満たしていると言えるでしょう。
- 高校よりも大学の方が多様な価値観にあふれており、
- 高校よりも大学の方が所属コミュニティは大きく、多く、
- 高校よりも大学の方が大人になっています。
さらに、クラスという概念は存在せず、スクールカーストはほぼ見られないでしょう。
参考:【納得!】大学でスクールカーストがなくなる理由5選を論理的に解説
進学校ではスクールカーストは存在しない
高校の中でも進学校ともなれば、ほとんどスクールカーストは存在しません。
進学校では、以下のような理由でスクールカーストが存在しないことが多いです。
- 勉強できることが1つの価値
- 倫理観がある生徒が多い
スクールカーストに悩んでいる人は、進学校へ行くことを選択の1つとしておすすめします。
参考:【なかった?】進学校のスクールカーストが少ない理由3選
高校のスクールカーストに悩んでいる人へ
この記事では、高校のスクールカーストが中学校より少ない理由を解説しましたが、高校のスクールカーストがないわけではありません。
むしろ、学校によっては、今でもひどいスクールカーストに悩まされている人も多いはずです。
現在、スクールカーストで悩んでいる人はどのような対策法があるのでしょうか。
スクールカーストは一瞬の我慢
スクールカーストは一瞬の我慢です。
もちろん、当事者にとっては毎日が辛く、10分休憩ですら長く、苦痛に感じるでしょう。
しかし、クラス替えや学校が変わるタイミングなど、でスクールカーストは最大でも3年我慢すれば終わることは多いです。
スクールカーストをどうにかしようと悩むより、何かに熱中したり、スキルを手に入れたりすることをおすすめします。
自分が最も熱中できるものを探そう
スクールカーストをどうにかするよりも熱中することを見つけることをおすすめします。
スクールカーストは、解決できたとしても、3年経てば気にならなくなっています。
それよりも、この先の人生も何かの役に立ったり、自分の軸になったりすることに熱中している方が、100倍有意義と言えるでしょう。
特に熱中できるものが見当たらない人は、とりあえず気分を変えながら勉強してみるのもいいのかもしれません。
まとめ
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- 高校のスクールカーストは人数が増えるために減る
- 進学校などによってはさらに減る