最近、深刻になっているスクールカースト。
スクールカーストの影響で、学校に来れない生徒が増えてもおかしくありません。
では、実際にスクールカーストと不登校はどのように関係しているのでしょうか。
この記事では、スクールカーストと不登校の関係について解説していきます。
スクールカーストとは?

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
不登校の原因
不登校の原因は小学校と中学校で、異なります。
まずは、不登校の原因について解説します。
小学校の不登校の原因
小学校の不登校の原因は、以下のようになっています。
順位 | 要因 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 無気力・不安 | 46.3% |
2位 | 親子の関わり方 | 14.6% |
3位 | 生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 14.0% |
小学校の不登校の原因は、「無気力・不安」によるものが1番の要因となっています。
2位は親子の関わり方となっており、小学校の頃は学校での友人関係というよりは、家庭内の問題もそれなりに多いということがわかります。
ちなみに、表にはありませんが、「人間関係」を理由に不登校になっている割合は、小学校段階で6.7%となっています。
上位3つの要因に入っていないとはいえ、不登校の生徒100人のうち6人は、人間関係で悩んでいると言えます。
中学校の不登校の原因
中学校の不登校の原因は、以下のようになっています。
順位 | 要因 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 無気力・不安 | 47.1% |
2位 | いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 12.5% |
3位 | 生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 11.0% |
中学校の不登校の原因として最も多いのは、小学校と同じく「無気力・不安」によるものです。
しかし、2位は大きく変わって「いじめを除く友人関係をめぐる問題」となっています。
小学校の場合よりも、中学校では、人間関係を理由に不登校になることが増えていると言えます。
では、中学校のスクールカーストはどのような特徴があるのでしょうか。
中学校ではスクールカーストが原因での不登校が増える
結論から言えば、中学校からスクールカーストが原因での不登校は増えている可能性が高いと言えます。
中学校では「友人関係での不登校」が増える
中学校では、小学校よりも友人関係での不登校が増えています。
不登校の要因の中でも、全体の2位となっています。
この「友人関係」はいじめを除く統計であるため、直接的な暴言や暴力などは含まれていないと推察できます。
中学校からスクールカーストは厳しくなる
スクールカーストは、中学校から厳しくなります。
大学生にアンケートするスクールカーストの研究では、どの研究も中学校段階でのスクールカーストが多かったと回答しています。
中学校でスクールカーストが厳しくなる理由は、主に以下の通りです。
- 閉鎖的な空間となる
- 思春期的な意味での階層が増える
- グループ(派閥)ができやすい人数となる
参考:【学校種別】スクールカーストが多いのは小中高のうちどれ?
中学校時代のスクールカーストによって、悩んでいるという声は多く、中学校段階は人間関係を要因とした不登校が増えます。
中学校のスクールカーストの雰囲気やいじめとまではいかない人間関係の息苦しさが不登校につながっているとしても不思議ではありません。
スクールカーストによって不登校になるときの対処法
スクールカーストによって、不登校になるときの対処法を紹介します。
主に効果があるのは、以下の3つです。
- 学校に行けないことをマイナスに捉えない
- 他のコミュニティを探す
- 熱中できるものを探す
それぞれ解説します。
学校に行けないことをマイナスに捉えない
まず、学校に行けないことをマイナスと捉える必要はありません。
現代では、いくらでも生活できる方法が、転がっています。
学校に行って、みんなと遊ぶことが偉いわけでも、必要なわけでもありません。
特にスクールカーストという子ども時代にしかない、言ってしまえばくだらないもののために、精神をすり減らしてまで学校にいく必要はありません。
そもそも学校にいるほとんどの生徒も、別に特段優れたことや褒められた活動をしているわけではありません。
学校に行くだけが全てではないことを理解し、精神を回復させることに注力しましょう。
他のコミュニティを探す
スクールカーストを原因として、学校に行けない場合は、学校とは別のコミュニティを探すことをおすすめします。
学校のクラスは、自分と興味・関心が合うようには設定されていません。
ランダムに与えられた環境が自分に合わないなんてことは、至極当然です。
自分が興味・関心のある場所を求め、探すというのはおすすめです。
人生をうまく過ごすための方法は、やはり複数のコミュニティに所属し、居心地の良い場所を確保していることです。
熱中できるものを探す
スクールカーストを原因として、学校に行けない場合は、何か他に熱中できるものを探すのをおすすめします。
何かに熱中していれば、スクールカーストや学校に行けないことなど全く気になりません。
勉強など、他に特技になりそうだったり、興味があったりするものをスクールカーストによって、取り組めないことも機会損失です。
学校に行かなければできないことなど、ごくごく限られています。
ぜひ、自分が熱中できるものを見つけて、自分の人生を生きましょう。
特に思いつかない人には、とりあえず勉強がおすすめです。
まとめ
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- 中学校の不登校とスクールカーストは一定の関係にある
- スクールカーストを原因として不登校の対処法は、いくつかある