オレの世代にも、スクールカーストってあったのかな?
2000年代になって、突如スクールカーストという言葉は流行し始めました。
しかし、スクールカーストという言葉がある前から、スクールカーストのようなものは存在していたのでしょうか。
この記事では、スクールカーストの今と昔の共通点や違いを解説します。
スクールカーストとは?
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スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
昔の世代はスクールカーストが少なかった
結論から言えば、昔も今もスクールカーストは存在しました。
昭和時代の人だからといって、スクールカーストがないわけではありませんでした。
しかし、昔よりも現代の方が圧倒的にスクールカーストが多いのは事実です。
でなければ、ここまでスクールカーストという言葉が流行し、人々の関心ごとになることはありません。
では、なぜスクールカーストは現代になって増えたのでしょうか。
なぜスクールカーストは増えたのか?
なぜスクールカーストは現代に増えたのか、理由を以下の点から解説します。
- スクールカーストという言葉ができた
- 昔は学校の勉強に価値があった
- 昔は教師に力があった
1つずつ解説していきます。
理由1:スクールカーストという言葉ができた
スクールカーストが昔より増えた理由として、「スクールカースト」という言葉ができたことが挙げられます。
スクールカーストという言葉は、2000年代に生まれた言葉です。
それ以降、皆がクラスの生徒に「1軍」「2軍」と名付けるようになりました。
私もよく「あの子は嫌いだけど、1軍だから仲良くしてる」という生徒の声を聞いたりします。
皆がなんとなく思っていたクラスの階級制度に「スクールカースト」という名前がついたことで、どんどんスクールカーストは浸透していきました。
理由2:昔は学校の勉強に価値があった
スクールカーストが昔より多くなった2つ目の理由は、「勉強の価値」についてです。
昔は、今よりも勉強に価値がありました。
最近では、猛勉強している人を見て、
- 勉強して何になるんだ!
- うわっ、なにを必死に勉強してるの?
- 勉強よりも大事なことがたくさんあります!
などの、言葉が増えました。
文部科学省も勉強に力を入れつつも、「生きる力」「学びに向かう人間性」といったものを重視する方向に舵をきっています。
子どもも大人も昔より学校の勉強に価値を見出さなくなりました。
勉強は、学校生活の重要な1つの基準であったのにかかわらず、生徒同士の競争に使われなくなってきました。
そのため、スクールカーストのような、何が基準となっているのか曖昧なものが、出てきたと言えるでしょう。
理由3:昔の世代は教師に力があった
スクールカーストが昔より増えた理由の3つ目として、「教師の力の低下」が挙げられます。
教師は、今よりもずっと発言力を持っており、生徒を力で説き伏せていました。
しかし、最近では、教師の不祥事・体罰がニュースに取り上げられることが多くなりました。
世の中の変化が速くなり、世間についていける教師も減りました。
そのような中で、社会の教師への期待は減少していき、教師は以前より自由にはできなくなっています。
そのような中では、力強い教師も年々減少しており、スクールカースト1軍と呼ばれる生徒をおさえつけられるような人は少なくなっています。
よって、教師の力の低下とともにスクールカーストは、その数を増していることがわかります。
スクールカーストは現代特有の現象
やはり、スクールカーストは現代特有の現象と言えます。
現代のスクールカーストの特徴は以下の通りです。
- 勉強や教師の価値が低くなった
- さまざまなメディアによって宣伝された
- SNSやインターネットの影響が出てきた
特徴1:勉強や教師の価値が低くなった
やはり勉強や教師など、学校本来が持っていた力が弱くなっています。
世の中の変化の速さによって、勉強する価値も薄れ、教師の尊厳も薄れてきました。
しかし、だからといって新しく何かを教えられる人はいません。
クラスの中には、勉強とは関係ない価値観によって、序列化していくことになります。
例えば以下のような項目です。
- 見た目・容姿
- コミュニケーション
- 恋愛経験
- 部活動
現在の学校では、各クラスごとにさまざまに学校とは無関係の基準によって、順位づけが行われるようになったと言えます。
特徴2:メディアによって宣伝された
さらに現代は、メディアによって宣伝されます。
一度スクールカーストのような現象がドラマに出たりすると、生徒は自分たちの学校で起こっている現象をテレビに当てはめます。
例えば、『35歳の高校生』というドラマでは、スクールカーストが描かれ、学校でもすぐに噂になりました。
スクールカーストが認知されるようになり、さらにスクールカーストが生み出されます。
スクールカーストが注目を浴びるために、メディアによってまた注目されるサイクルができました。
特徴3:SNSやインターネットの影響がある
最近では、SNSとスクールカーストが関係するようになってきました。
SNSを触っていると、スクールカーストという言葉をよく目に入ります。
よって、スクールカーストを意識せざるを得なくなりました。
また、SNSのフォロワーは、1つの人気の指標です。
人気の高さがスクールカーストの指標である以上、SNSのフォロワーの多さもスクールカーストの指標になり始めています。
現在は、昔よりスクールカーストが広まりやすい環境が整っていると言えるでしょう。
まとめ
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- 昔よりも今の方がスクールカーストは多い
- 昔は教師の力が強く勉強にもっと価値があった
- 最近では、SNSがスクールカースト発生の原因の1つとなっている
もっと昔のスクールカーストが知りたい人はこちらもどうぞ
参考:スクールカーストの歴史は?過去の時代にもあったのか解説