フリースクールは出席扱いになる?現役教員が現場の実際を解説

フリースクールは出席扱いになる?現役教員が現場の実際を解説

学校に行けない間、どこかに通えば出席になるのか。

先に結論を書きます。制度としては出席扱いにできます。ただし自動ではありません

ここを「なります」と言い切っている情報が多いので、現場の実際を書きます。

※できることは 学校に行きたくないときの対処法 にまとめてあります。

フリースクールは出席扱いになる

文部科学省の通知では、学校外の施設での学習も出席扱いにできることになっています。

対象になるのは、フリースクールや教育支援センター(適応指導教室)、自宅でのオンライン学習などです。

要件として示されているのは、おおむね次の3つです。

  • 学習の計画や内容が適切であること
  • 学校と保護者が連携・協力していること
  • 学校と本人の間に、継続的な関わりがあること

判断するのは校長

フリースクールや教育支援センターでの学習は制度上出席扱いにできますが、自動ではありません。担任に相談し、教頭と校長に話が上がり、校内で協議されて決まります。判断するのは校長です。
動かないと話が始まらない

ここが一番大事なところです。

出席扱いにするかどうかを最終的に決めるのは、校長です

つまり、通えば自動的に出席になる仕組みではありません。

流れとしては、こうなります。

順番やること
1担任に相談する
2担任から教頭・校長に話を通してもらう
3要件を満たしているか校内で協議される
4条件を確認して、運用が決まる

学校の中でいくつもの段階を通ります。だから、こちらから動かないと話が始まりません。

現場の実感としては、通りにくい

正直に書きます。

現場にいる感覚では、学校に通っていないのに出席になる、という運用は多くありません

制度がある、ということと、実際に通る、ということは別です。

だからこそ、早い段階で担任に「出席扱いにできますか」と聞いておく価値があります。

教育支援センターは手厚い

出席扱いの話とは別に、支援の中身についても書いておきます。

教育支援センター(適応指導教室)は、そこそこ機能しています。

理由は単純で、教員ひとりに対して見る生徒の数が少ないからです。

40人を1人で見る教室とは、そもそも条件が違います。

ただし、つながるのが難しい

一方で、こういう現実もあります。

特定の診断がないと、センターに通うこと自体が難しい場合があります

結果として、多くの子は教室か保健室での登校になります。

どこにもつながっていない子は、正直いっぱいいます。それは珍しいことではありません。

スクールソーシャルワーカーとは

スクールカウンセラーと混同されやすい存在です。会いたいと思えば会えます。

ただし、性質が違います。

スクールカウンセラースクールソーシャルワーカー
主な役割話を聞く校内を回って問題を見つけ、外とつなぐ
会いやすさ予約して話せる気軽に話す相手ではない

困りごとを聞いてほしいなら、カウンセラーの方が向いています。

つながっても、劇的には変わらない

ここは期待をあおらずに書きます。

支援機関につながった子がどうなるか。一番多いのはこれです。

そのままです。

特に悪くなるわけでもなく、劇的に改善するわけでもない。

ただ、そのまま受け入れられる。それ自体には意味があると思っています。

「つながれば解決する」と思って動くと、しんどくなります。

そうではなく、見てくれる大人が1人増える、くらいに考えておく方が現実に近いです。

家庭が断るのも、よくある

学校から支援機関を勧められて、断る家庭もあります。それも珍しくありません。

そのとき学校がやっているのは、こういうことです。

  • 本人の状況や反応を伝える
  • 「こういう場所がありますよ」と紹介する
  • 断られたら、しばらく置いてまた提案する

しつこくするわけでも、諦めるわけでもない。それの繰り返しです。

居場所を学校の外に作るなら

ここまでをまとめると、こうなります。

支援機関は使えます。ただし出席日数の問題を根本から解決してくれるわけではありません

出席や単位のことまで含めて考えるなら、学校そのものを変える方が早い場合があります。

通信制高校は、毎日教室に通わなくても高卒資格が取れる仕組みです。

生徒数日本一のN高等学校のような学校もあります。

いま決める必要はありません。資料を取り寄せるだけなら無料で、学校に知られることもありません。

支援機関に通いながら、選択肢だけ持っておく。それでも構いません。

まずは無料で資料請求

その前に、どんな学校なのかを知っておきたい人は N高等学校ってどんな学校? をどうぞ。

まとめ|制度はある。自動ではない

  • フリースクールや教育支援センターは、制度上は出席扱いにできる
  • ただし判断するのは校長。動かないと話が始まらない
  • 現場の実感では、通りにくいのも事実
  • 教育支援センターは手厚いが、診断がないとつながりにくい
  • つながっても劇的には変わらない。そのまま受け入れられることに意味がある

「出席扱いになります」という言葉だけを頼りに動くと、あとで戸惑います。

担任に一言聞いておく。まずはそこからで十分です。

参考記事