不登校の子への声かけ|現役教員が教える普段通りの距離感

不登校の子への声かけ|現役教員が教える普段通りの距離感

朝、起きてこない。何と声をかければいいのか、毎日わからなくなる。

先に結論を書きます。普段通りでいてください。それ以上のことは、あまり必要ありません。

現役教員として、保護者の方から一番多く受ける相談に答えます。

※できることは 学校に行きたくないときの対処法 にまとめてあります。

不登校の子への声かけは「おはよう」

不登校の子への声かけは普段通りが基本です。なんとかしないと言うことや申し訳なさそうにすることは避けたい対応で、おはようと普段通り声をかけて待つことが効きます。
特別な言葉は要らない

正解を探されている方が多いのですが、答えは拍子抜けするほど普通です。

「おはよう」「今日は大丈夫」。それくらいで十分です。

大事なのは言葉の中身ではありません。

普段通り、そこにいることです。

特別な言葉を用意しようとすると、子どもはその不自然さの方を受け取ってしまいます。

「行こう」は要らない

促す言葉は必要ありません。理由は単純です。

行かなければいけないことくらい、本人はとっくに理解しているからです。

わかっていて動けないから、しんどいのです。そこに情報を足しても、何も進みません。

聞き方を工夫しても変わらない

「今日はどうする?」以外の聞き方はないか、とよく聞かれます。

正直に言うと、ありません。

聞き方の問題ではないからです。どんな言い回しにしても、聞かれている内容は同じだと伝わります。

それより、毎朝聞くことをやめる方が効きます。

毎朝の確認は、心配から出た言葉でも、受け取る側には毎日の判定になります。

理由は、待つ

理由を話してくれないとき、聞き出すべきか待つべきか。

答えは待つです。

ただし、完全に黙るという意味ではありません。

普通の会話の中に、それとなく忍ばせておく。これはやっていいと思います。

正面から「なんで?」と聞かれると、答えられない子がほとんどです。理由が1つではないからです。

昼夜逆転には理由がある

昼夜逆転を心配される方は多いです。生活リズムの話をするタイミングを聞かれることもあります。

ここは、少し違う見方をお伝えします。

昼が嫌なんです

夜が落ち着くのは、静かだからです。世の中が活動していない時間だから、呼吸ができる。

そう考えると、昼夜逆転は問題ではなく、避難の形だとわかります。

そのうち、夜に飽きる

では放っておくのかというと、そういう話でもありません。待つ、ということです。

実際にあった話を書きます。

夜3時、4時まで起きていて、昼の12時まで寝る。それを繰り返していた生徒がいました。

夜は、同じような時間に起きている子とやり取りをして、落ち着いていました。

その子はそこから通信制高校へ進み、大学まで行きました

生活リズムを直してから動いたのではありません。動ける環境に移ってから、リズムが戻りました。

学校の話をしないという選択

「学校の話を一切しないと決めた」という家庭があります。うまくいくのかと聞かれます。

結果はさまざまです。それだけで解決した家庭もあれば、しなかった家庭もあります。

ただ、はっきり言えることが1つあります。

学校の話をし続けて失敗している家庭なら、いくらでも見てきました

謝らなくていい場合がある

「気づいてやれなくてごめん」と伝えるべきか、という相談もあります。

多くの場合、効きません。

なぜなら、そういう子ほど親に謝らせてしまったことを、さらに申し訳なく思うからです。

ただし、例外はあります。

親のふだんの態度謝ることの効果
普段から強く言ってきた意味がある。関係が変わるきっかけになる
すでに自分を責めているほとんど意味がない

この記事をここまで読んでいる方は、後者だと思います。それなら、謝る必要はありません。

元気そうな日は、普通に

子どもが元気そうに見える日。ここで喜びすぎないことが大事です。

「すごいね」「やってみようか」と過剰に反応すると、中学生や高校生は見透かします。

波を立てない。それだけで十分です。

ただし、まだ幼さの残る子には「すごいね」と言ってあげていい場合もあります。

その子が大人か、まだ子どもか。そこを見て決めてください。

一番効いてしまう2つの言葉

最後に、親が言いがちで、実は一番効いてしまうものを2つ書きます。

  • 学校の話をして「なんとかしないと」と言うこと
  • 申し訳なさそうにすること

2つ目は言葉ではなく態度です。だから本人も気づきにくい。

親が申し訳なさそうにしていると、子どもは自分のせいで親がこうなっていると受け取ります。

そこから動けなくなる子を、何人も見てきました。

動けないのが環境のせいなら

ここまでは、家の中でできることの話でした。

ただ、しんどさの原因が教室そのものにある場合、家庭での接し方だけでは限界があります。

同じ40人と1年間過ごす仕組みは、待っていても変わりません。

人の組み合わせが固定されない学校もあります。

通信制のN高等学校のように、毎日通わなくても高卒資格が取れる形です。

いま決める必要はありません。資料を取り寄せるだけなら無料で、お子さんに見せる必要もありません。

親が選択肢を1つ持っておくだけで、朝の空気は変わります

まずは無料で資料請求

その前に、どんな学校なのかを知っておきたい人は N高等学校ってどんな学校? をどうぞ。

まとめ|普段通りが一番難しい

  • 朝の声かけは「おはよう」でいい。普段通りそこにいることが大事
  • 「行こう」は要らない。行かなければいけないことは本人が一番わかっている
  • 理由は待つ。ただし会話の中にそれとなく忍ばせるのはいい
  • 昼夜逆転には理由がある。夜は静かで、呼吸ができる
  • 学校の話をし続けて失敗している家庭は、いくらでもある
  • 一番効いてしまうのは「なんとかしないと」と、申し訳なさそうな態度

普段通りにする、というのが一番難しいことは、よくわかっています。

それでも、変えなくていいことの方が多い、というのが現場からの実感です。

なお、いま強くつらい気持ちがあるときは、ひとりで抱えないでください。

24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)に電話できます。

参考記事