「スクールカーストはくだらない」とよく言われることがあります。
スクールカーストに対する疑問や批判を込めて、語られることが多いです。
では、なぜスクールカーストは「くだらない」とされているのでしょうか。
この記事では、スクールカーストに対するよくある疑問や批判を3つ解説しています。
スクールカーストに対して疑問や批判がある人は、この記事を読んで、言語化できるようにしましょう!
スクールカーストとは?

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
理由1:順位に根拠がないから
スクールカーストが「くだらない」と思われる理由の1つ目は「カーストの順位に根拠がないから」です。
スクールカーストの地位は極めて曖昧に作られています。
人の本質が見られているわけではない

スクールカーストの地位はその人の本質を見られているわけではありません。
特にカースト下位の生徒は「地味」「オタク」などの観点からカースト下位にされることが多いです。
勝手な見た目と雰囲気でカーストの地位が決められることが多く、その人独自の良いところが見られるわけではありません。
参考:スクールカーストで最下位・最底辺とされている人の特徴は?
スクールカーストの地位は、ほとんど「人気と思われているかどうか」で決められていることが多く、その人独自の中身を見られているわけではありません。
人にレッテルを貼るのが失礼

スクールカーストでは、レッテルを貼るため、単純に失礼です。
スクールカーストでは「あの人は1軍だから」や「お前は底辺」などとレッテルを貼ります。
しかも、全く知らない人に対しても「底辺」と聞いて、関わるのをやめたりします。
その人をよく知りもしない時から、誰かが決めたレッテルで過ごすのは、相手に失礼だと思われることが多いです。
100人いたら100通り存在する多種多様な人間を、1軍・2軍・3軍のように大きく分類してしまうことにスクールカーストの「くだらなさ」が存在します。
理由2:学校生活が楽しくないから
スクールカーストが「くだらない」と思われる理由の2つ目は、カーストを意識すると学校生活が楽しくなくなるからです。
スクールカーストを意識すると学校生活が楽しくなくなる理由は以下の2点です。
- カーストが下がらないか不安
- 自己肯定感が下がる
それぞれ解説します。
カーストが下がらないか不安

スクールカーストで上位にいる生徒は、カーストが下がらないか不安に感じています。
特に、自分の努力でカースト上位に上がったと思っている人ほど、カーストが下がらないか不安に感じています。
スクールカーストに対して不安を感じている生徒は、常にカーストを意識して、言動・行動をとりがちです。
常に不安に駆られながら、送る学校生活はあまり楽しいものではありません。
カースト上位の生徒は、基本的に学校生活を楽しめますが、カーストの固執するあまり、不安になってしまうときがあります。
自己肯定感が下がる

スクールカースト下位にいる生徒は自己肯定感が下がりやすくなります。
毎日、「地味」「オタク」などと思われ、無視・攻撃などをされるたびに自信を失っていきます。
自信を失うと、どんどん消極的になっていき、成果に恵まれず、さらに自信を失っていきます。
悪循環が起こり、自己肯定感が下がったまま学校生活を送り、卒業後も引きずる可能性があります。
参考:【引きずる?】スクールカースト三軍や底辺のその後の将来は?
根拠もなく曖昧なスクールカーストを気にすると、あまり良いことが起こらないため、「くだらない」とよく言われています。
理由3:社会に出ても役に立たないから
スクールカーストが「くだらない」と思われる理由の3つ目は、社会に出た時に関係しないことが多いからです。
スクールカーストが社会と関係しないことを以下の3つに分けて解説します。
- 学業がおろそかになる
- 学校の価値観は狭すぎる
- カーストの地位は何も保証してくれない
1つずつ解説していきます。
学業がおろそかになる

スクールカーストの地位を追いかけていると学業がおろそかになります。
なぜなら、スクールカーストの順位をあげるのに勉強はあまり関係ないからです。
参考:スクールカーストと勉強や学歴との関係は?【あまり関係ない!】
スクールカーストで上へ行くための要素は以下の通りです。
- 見た目
- コミュニケーション能力
- 恋愛
- 部活動
参考:【上へ行くには?】スクールカーストで上位になる方法を解説【難しい】
コミュニケーション能力といっても、自己主張が激しかったり、自己中心的であったりと社会で通用するスキルではありません。
部活動もサッカーなど、カーストで上位にいける部活動は決まっているため、向いていないスポーツをすることになります。
スクールカーストの順位を上げることは勉強を二の次にして、社会であまり通用しないスキルを向上させることになります。
クラス中が将来役に立たないスキルでカーストの順位をつけているため、「スクールカーストはくだらない」と思われることはよくあります。
学校の価値観は狭すぎる

スクールカーストで大事にされている価値観は社会で大事にされている価値観と比べて、圧倒的に少ないです。
スクールカーストで上位に行くための項目は以下の通りです。
- 見た目
- コミュニケーション能力
- 恋愛
- 部活動
なんだか少なくない?
社会に出た時の価値観がこんなに少ないはずないよね!
スクールカーストの価値観は、思春期の生徒が判断する価値観です。
どうしてもその年齢で判断できるものに限られます。
社会に出ると、スキル・性格・専門性などの分野にわたって、様々な価値観が存在していることに気づきます。
社会の多元な価値観を無視して、クラスの中の狭い空間で、少ない基準で序列を決めることが「スクールカーストがくだらない」と思われる理由でもあります。
カーストの地位は何も保証してくれない

スクールカーストの地位は何も保証してくれません。
大学受験や就職活動で「スクールカースト1軍でした!」などと言っても、無視されるだけです。
社会に出た時に活躍できる人が、たまたまスクールカースト1軍であることはあります。
しかし、スクールカースト1軍だから社会に活躍できるわけではありません。
カースト下位の人も同じです。
スティーブ・ジョブズなどのようにカースト下位の生徒が社会で活躍することは往々にしてあり得ます。
スクールカースト1軍であることも3軍であることも、何ら将来を決定するものではないからです。
参考:スクールカーストは大人になったらどうなる?その後の人生や将来は?
まとめ
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- スクールカーストの順位は曖昧にできている
- 人の本質を見ていない順位に何の意味もないから
- スクールカーストに固執すると学校生活は楽しくなくなるから
- スクールカーストは将来、何の役に立つものでもないから
- むしろカースト上位を目指すことで、根拠のない自信がついたりすることがある
スクールカーストは「くだらない」と思われることは多いです。
なぜくだらないと言えるのか、スクールカーストの実態を知り、言語化することが重要でしょう。